St Lukes Clinic
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人間の死

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甲斐 睦興 M.D.

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Vol.1   心のエネルギーDR.KaiVol.1.html
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Vol.3   悲しい親子DR.KaiVol.3.html


 瀕死の病人の枕元に医者が付いている。病人が息をだし、口を開けたままで動かなくなると、医者は脈がないことを確かめ、眼を開いて懐中電灯の光を照らし、瞳孔が縮小しないのを見定めてから、何時何分ご臨終です、と言い渡す。これが医師の診療の最後であり、死の儀式である。


 死ぬ事を「息を引き取る」と言う。引き取るとは出すという事である。例えば、番頭さんがお客に対し「今日のところは、どうぞお引き取り下さいまし」と言うのは、お帰り下さい、店の外に出てください、とお願いしている事である。


 お棺のなかでは、口も眼も閉ざされているから、死者が口をポカンと開きっぱなしであるということに普通は気がついていないのである。


 死は旅出でもいわれる、冥土への旅、昇天、三途の川を渡る、鬼籍に入る、ともいう。何が出て行くかというと、魂が出て行くことになっている。死の前後の体重を計ったら、17グラム少なくなったという報告がある。幽体とかアストラ体が剥がれて飛んでいったのだと説明された。幽体が重さのある物質であるかどうか知らないが、魂には重さが無い。


 死は、往生、成仏ともいわれる。普通の人間でないものに変わったのである。死ぬと死体は人間ではない。しかし、お棺に入れ大切にする。土葬か火葬の後、墓参りする。「千の風になって」という歌によれば、そこには居ないで私たちのそばにいつも居る。ご先祖の位牌の前で毎朝手をあわすことは理屈に叶うと私は思うし、日本人の心情である。亡くなった恋人をいつも思い出しながら一生生き続ける人も居る。亡くなった人の魂と一緒に生活するのである。


 魂は科学的には判らない。命であろう。命にはエネルギーがある。エネルギーそのものであると言えそうである。エネルギーは物質に転換されるから、物質である。アインスタインは、光とか電気よりも小さくてそれ以上に早く動くものは無い、と言ったそうである。光も電気も魂ではない。それよりも、もっともっと小さいものの存在がいまや推論されている。宇宙エネルギーとか、プラーナとか呼ばれていたものをタキオンと総称されるようになった。これは気エネルギーつまり、生命エネルギーのようなものだといわれている。これが体のなかにあれば我々は生きていられるし、減れば病気になり、全く無くなれば死となる。死の一瞬後には我々の体が我々ではなくなることは中々興味あることだ。


 人間の一部も体の一部として存在する限り、わが体であるが、離れれば我々ではない。最近のニュースではある男が眠らされている間に妻によりペニスを切り落とされた。妻はそれを屑ばこ(ガーベッジビン)に棄てたそうだ。以前にも同様なことがあった。道ばたに棄てられたペニスは拾われ、外科医によって縫合され、めでたく本人のものになった。鮫に食いちぎられた腕も元の人のものになった。


 冷たい湖の底に横たわっていた男の子が無事救出されて蘇生したことがあった。上述の死のサインを示していたのに本当は死んでいなかったのか。最近、自分自身を全身凍結し、何年か何十年間か眠り、そのあと生き返らせてもらうということが出来るようになったそうだ。そんな団体から2度も通知が来たが、空恐ろしかった。いろいろなことに興味を持ちすぎるのは、宜しくないようだ。でも、白雪姫は既にその実験をした。義理の母からもらった毒のついたリンゴを食べ死んだ。小人たちによって、冷たいガラスの棺の中に横たえられた。何年かたって、噂を伝え聞いたハンサムな王子様がやってきて棺の蓋を開けた。白雪姫は起こされ、生き返った。めでたしめでたし。王子様の熱い思いというエネルギーが白雪姫にとって命のエネルギーとなったのだろうか?白雪姫の魂を連れ戻したのだろうか?

 

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Vol.2   白衣症候群DR.KaiVol.2.html
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Vol.5   心と体は分けにくいDR.KaiVol.5.html
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