St Lukes Clinic
  St Lukes Clinic

1441 Kapiolani Blvd .,Suite #2000 Honolulu, Hi 96814

Tel 808-945-3719  Fax 808-945-3629

心と体は分けにくい

    ←HomeWelcome.html
    ←DoctorsDoctors.html
  ← Clinic GuideClinic_Guide.html

甲斐 睦興 M.D.

Back Number

DR.K_Vol.2.html
Vol.1   心のエネルギーDR.KaiVol.1.html

Next

DR.K_Vol.2.html
Vol.3   悲しい親子DR.KaiVol.3.html

 精神科は心の症状、つまり、不安、うつ、葛藤や混乱を扱う。

患者さんに起きる身体症状は二次的なものであるとする。


心が病むから体が病み、心が元気になれば体も元気になる。例えばアレルギー病、喘息、胃潰瘍、過敏性大腸炎、関節炎などである。

 このような病気は精神身体疾患とか心身症である。これは精神科の一部であり厳密な意味での心療内科の前範疇である。ガンはうつ病から始まると言われる。ガンになればうつ病はもっと悪化する。うつが軽くなればガンも軽快してくる。そうすれば”うつ”も良くなる。体と心は区別しにくい。


 欧米の患者さん達は精神科医に対し、心の症状を訴えるのに慣れているが、日本人やアジア人は体の症状を主に訴えると言われた。日本人は欧米の文化より低いと見られた。ところがバリ島の住民は心の症状をよく言い表せる。それではバリ島は先進国か?という疑問を抱いたものである。


 日本のある心療内科クリニックが診断用質問事項、又はストレスチェック(ストレスークエスチョネアー)をWebサイトに出しているのを見ると、30問中心の症状はわずかに3問だけであって、あとは全部からだの症状である。

 その3問はやる気がない、人に会いたくない、いらいらする、であった。あとの27問は、頭痛、ふらふら、不眠(寝付けない、夜中目が覚める、寝た気がしない)、朝目覚めが悪い、疲れている、食欲がない、腹痛、便秘、眼が疲れる、鼻が詰まる、手足のしびれ又は震え、肩こりなどで、不定愁訴とか自律神経失調症と呼ばれている諸症状である。

 これらは診断の助けにならない、気のせいだとか欲求不満者が医師や看護師の同情が欲しくて不調を訴えるのだと思われた。それなら精神科に行きなさい、と勧めることになる。


 しかし精神科は心の病だけに集中していたからこのような人達を助けられなかった。日本で生まれた心療内科はこのような症状を訴える人達を助ける専門の一つとなったようである。


 1960年代に始まった心療内科は6大学に講座があり、上記のように狭義の心療内科となっている。上述の疾患を心理内科的に研究し、治療する。日本に二千数百もある心療内科クリニックではストレスを専門に取り上げる以外は一般精神科と大差がない。ただ、薬物治療に走りがちな精神科と違い、カウンセリングも大いに行っている。


 現在の米国精神科では、精神疾患に身体症状が合併することは認めているが、診断の為の基準としてあまりたくさんの身体症状は要求されていない。

 例えば、典型的なうつ病の大うつ病の身体症状としてあげられているのは、不眠、食欲不振と疲労だけである。実際の臨床ではもっと多くの身体症状が認められている。頭痛、筋肉痛、関節痛などの痛みが大うつ病者に多いことは常識になっている。

 うつ病の治療薬である抗うつ剤は鎮痛剤でもある。うつ病でない人の痛みの為、抗うつ剤のなかのSSRI(例えば、プロザック-フルオロキセチン)や3環系薬剤(例えば、エラビル-トリアミトリプチリン)が使われている。

 

 心身が区別し難いという本文の最後に、WHO(世界保健機構)の健康の大体の定義を書いておこう。


 健康とは、心身共にそして霊的(スピリチュアル)に病気が無いだけではなく、社会的にもよく機能する状態である、と言われている。スピリチュアルは生きる目的や信念をさしていると、私は思う。

DR.K_Vol.2.html
Vol.2   白衣症候群DR.KaiVol.2.html
DR.K_Vol.2.html

Vol.6   自分を知ろう

DR.K_Vol.2.html
Vol.4   日本語は断然面白いDR.KaiVol.4.html