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甲斐 睦興 M.D.

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 アメリカ人は貯蓄をしないでお金をどんどん使う。平均貯蓄は、給料6ヶ月分だと言う。仕事がなくなってから6ヶ月でホームレスになったのを聞いた。3人ほど今思い出す。新聞によるとホームレス予備軍の人達は1.5ヶ月分の給料しか貯めてないそうである。


 アメリカの社会は消費社会である。借金し易いように出来ている。家、車のローンや複数のクレジットカード使用で借金しながら生活している。クレジットカード会社から5万ドルを借りていた人は無職だったから、強気の彼でも返す当てはなかった。仮に仕事があったとしても、17%とか20%の利子は1年で1万ドルほどになり、返すのは苦しい。


 宵越しの金を持たないライフスタイルである。退職する時になって老後の生活費は蓄えてあるのだろうか?蓄えていない人の方が多いだろう。62歳か65歳になってもらい始められる社会保障のお金が期待できる。10年以上働いた人は、毎年政府にそのための税金を納めてきたので受給できる。受給額は全所得に比例しているが、生活費の高いハワイでは十分ではない。

 

 その反面、大金持ちがいる。人口の5%で国中の富を自分のものにしている。貧富の差が酷い。20年くらい前までは、その差を一般民衆は気にしなかった。クライスラーのアイアコッカ会長が6桁の数字の年棒をテレビでみせても人々は笑った。他人は他人、自分は自分であった。2~3年前の金融危機のとき、クライスラー、フォードの社長が会社のジェット機でワシントンの議会にかけつけ、15億ドルぐらいの援助を頼んだ時は国民は怒った。危惧に対して、ウォール街金融市場に政府が融資したあとの年末に金融業者たちは自分たちに多額のボーナス(10万ドルとか100万ドルの単位)を支払った時も皆の反感を買った。


 いま、ニュースウィークに、アメリカ人はナルシシスト(自己愛人間)だと書いてある。自分が一番重要で、とても偉く、特別扱いされるべしと信じている人達である。このような特権階級をきめこむ人達が増えているそうだ。1960年代に国民は、自分の権利や自由を主張し始め、今や神の代わりに金を崇拝していると報道している。お金を使うことばかり考え、自分の欲を我慢しないのは、特にナルシシストだそうだ。


 政府も宗教からの分離を始めた。20年前頃、裁判所から神の十戒を書いたものがなくなった。公立学校では毎朝の国旗に対しての宣誓を子供達が大声でしているのも聞かれなくなった。神に祈る国歌も、戦死者記念日や、独立記念日にも聞かれなくなってきた。国民の大多数が信仰しているキリスト教が社会に影響を与えなくなって、国家の良さがなくなってきた。アメリカの良さが消えると、アメリカという国も消える、とフランスの識者が200年ぐらい前に言ったそうである。時に、聞く言葉である。


 このようなアメリカ人を見て、日本人と比較をしたくなる。日本人は貯蓄をしている。2~3日前のニュースによると、4千万円騙しとられた人が居た。時々のニュースで1千万とか2千万円の詐欺や横領が報告されている。騙された人達はふつうの市民である。そんな大金をいつも持っているし、すぐに動かせるとはまさに驚きだ。小泉純一郎元首相が頑張って民有化した郵便貯金は340兆円あったと言う。また、日本はアメリカ国債400兆円買っていると言う。貯める日本、借りるアメリカという絵になる。


 貯められない人は、ある程度貯まってきた時点で満足する。一例を挙げよう。あるアルコール依存症者は、とてもよく働き、二階建ての一軒家、ツウカーガラージとカーを自分のものにしたが、酒を沢山飲み続け、職なし、家なし、家族なし、何もなしの生活にあっという間に転落した。

 アルコール問題を抱えた人達にはペンキ塗り、大工、タイル張り、電気工、ドライウォール(壁)とりつけなど、腕があり、良い給料をもらい、働き者で、金を作ることが出来る人が多い。割に簡単にたくさんのお金が入るから、いい気になり易い。もっと沢山稼いで、自分のリタイアメントのあとの生活費を積み立てと言う将来の計画が無い。少し酒を飲み過ぎた時に、少し失敗したという反省が無い。反省があれば、大きな失敗を避けることが出来たはずである。


 アルコール依存症は病気であるから、人間の力では敵わない。普通の心療内科医も精神科医も助けてあげられない。アルコール依存症を治す特効薬は無い。神またはハイヤーパワーに頼む12ステップを基礎とする介護訓練施設に2年間居れば何とかなるかもしれない。しかし、施設で謙遜に頑張るというのは本人の心がけ次第である。大体たくさん飲み始めたときも本人の意思であった。それをチョイスであったと言う人も居る。このチョイスをどっちにとるかは本人次第である。


 お金を使いたいと欲望を我慢する。忍耐することは大変である。買い物依存症という名前を聞いたような気がする。そのような日本人も勿論いるが、アメリカではもっと多い。貯蓄拒否症という名前の方が適切かもしれない。

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